秘密のI love you

答えはいつだってステージにある

美しく。

大和三銃士の嵐くんの生き様ははまだくんに重なるところもそうでないところももちろんあるけど、はまだくんにしかできない役でしたよね。今回はあまり演技を固めていない感じで、最初っからできあがっていたし毎回ごっそり違うお芝居をしていたのであまりここがこう!とかまとめづらいのだけど。ざっくりと感想のようなもの。





すきなセリフはたくさんあるけど、やっぱり「美しく戦いましょう。あくまでも我ららしく、美しく。」がダントツ。
だってね。ここからのクライマックスの戦いであらしはぼろっぼろなんです。ぜんっぜん美しくなんて、ない。斬られて刺されて立ってるのがやっとなくらいふらふらになって、しかもその直前に美苗さんを看取ってぐすぐす泣いてたりするからほんとひどい、泣きながら戦ってる。この涙は裏切った仲間を斬らなければならない苦しさとかも含まれてるだろうけど。
もう勝ち目はないのはわかっていても自分たちの信念のために戦い、最後まで前を向く姿。倒れこんで織部や万十郎の名前を呼んで、瀕死なのに織部に名前を呼ばれるとどんなに苦しくても立ち上がれるの。ねぇあらし、ぜんっぜん美しくなんてないよ、かっこよくないよ、ねぇ、ってみててすごく苦しいんだけど。それが彼らの正義なんだよね。
千穐楽は、一度肩を組んで支えあったあとに倒れこんで、でも終わらなくて。織部が万十郎を立たせて、それを見た嵐は織部のところに這いよって、また立ちあがったんです。そして、行くか、ってまるで始まったばかりみたいな顔で笑ってるの。それはまるで獅童さん自身やはまだくんの歩いてきた道をあらわしているようで。


嵐は織部の名前を何度も何度も呼ぶ。死ぬ瞬間まで織部のことを見てる。織部を見て、ふっとわらって、満たされた表情で息絶える…という瞬間を見たときはなんだかもうたまらない気持ちで、このひとはなんてことをするんだ…と。あんな顔をするなんて知らなかった。うまく言葉が見つからなくて、すごい、としか言えないのがもどかしいけど本当に、すごい。


織部を慕う嵐と、獅童さんとはまだくんがどうしても重なって。今回一緒に舞台に立てたことははまだくんにとって大きな財産になると思います。はまちゃん、って呼ばれてるのすごく嬉しくて、肩のこととかいじってくれるのもありがたくて(笑)ごはんの心配までしてくれて。本当に温かくて器の大きな人なんだなと。
また一緒にお仕事させてもらえるように、その時は今よりもっとおっきくなって、おお頑張ってるなって思ってもらえるといいね。そうならなくちゃいけないよね。そんな気持ちがきっとまた力になるんじゃないかなって思います。




嵐と桃太郎については。どうしてもすきで仕方ないのがラストの櫓に三銃士が乗ってて、生き延びた桃太郎がそれを見て笑うところ。すごくファンタジックだなと思うけどこういう演出だいすきで。
ラスト3公演で気づいたのは、立ち位置としては太一くんは櫓に背を向けてるのにはまだくんと同じタイミングでにこーって笑うの。最初は違ったよね。これがほんと奇跡的でずるすぎて、あの笑顔でただでさえ泣けるのにもうだめだすぎた。


嵐と桃の仲良しぶりがどんどん深まってくのもすごく嬉しくて毎回楽しかったです。最初の頃は桃太郎としか呼ばなかったのに、いつの間にか桃って呼ぶようになってて。
クライマックス、桃は逃げろって諭すところ。桃、って優しく呼びかけるのがたまらなかったんだけど。千穐楽は桃太郎、って強く突き放すように言って。それが苦しくてつらいのに、斬られたときに言ったの、さようなら桃太郎、って。もうほんとずるい。上に書いたことと矛盾するけど、この時は桃のことをそんなに大事に思ってたんだって気づかされて。そういえば三銃士はダルタニアンが三銃士に出逢った話だったかなと思い出したり。


太一くんともまたいつか共演できたらいいなぁというかぜひまた二人の絡みを見せてください。ほんとうにかわいかったし自由な太一くん素敵すぎるし、それを宥めたり一緒にきゃっきゃするはまだくんほんと楽しそうだった。太一くんが本気のパフォーマンスしたらはまだくんなんて到底かなわないんだろうけど、そういう意味で肩を並べられるようになってほしいなぁとも思います。それまで太一くんはまだくんのこと忘れないでくださいね…


長くなったので一旦ここまでで。またぼちぼち書いていこうと思います。全部の場面がすきすぎて、書き足りないー!